NTT東日本 福島支店
支店長 畠山 良平
新年あけましておめでとうございます。
福島地区電友会の皆さまには、日頃からNTT福島グループの事業運営に格別のご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年は、5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行となったことに伴い、約3年にわたって続いた多方面の制約が解除され、社会・経済活動が徐々に活性化された1年でありました。
秋には4年ぶりとなる「NTT OB・OG交流会~電電記念日を祝う会~」を開催し、多くの電友会の皆様との懇親を深められた有意義な機会となりました。改めて御礼申し上げます。
NTT東日本福島グループにおいても、感染症拡大を契機にリモートワークを本格化しましたが、現在はオフィス出社とリモートを柔軟に組み合わせたハイブリッドな働き方を中心にニューワークスタイルを推進しており、事業運営においてもアフターコロナに向けた変化を実感しているところです。
福島の復興・再生という観点では8月に、東京電力福島第一原子力発電所の事故による高い濃度の放射性物質を含んだ汚染水を多核種除去設備「ALPS」等を使用し放射性物質の大部分を除去し「ALPS処理水」として海洋放出したことにより、残念ながら海外からの大量の迷惑電話の着信等の風評被害も生じており、発生から12年たった現在もなお震災の影響は続いています。
このような中、NTT福島グループでは、福島市内を中心にスーパーを展開している「いちい」様と共同で実証実験に取組んでおりました「ベニザケの陸上養殖」について、7月に世界で初めて成功するとともに、収穫した生のベニザケをいちい店舗にて試験販売し地域のみなさまにも実際に味わって頂きました。病気に弱く成長が遅い等の理由で養殖が難しいベニザケの陸上養殖実現に業界内外から高い関心をいただきました。今回の実証を経て、今後地域や魚種を拡大しながら安定した水産資源を作り、地域の活性化に貢献していきたいと考えております。
また、旧窓口を活用した地域交流拠点の開設も進めています。
昨年9月に双葉郡富岡町にある磐城富岡ビルに浜通り地域の復興支援に向けた拠点として自社のサテライトオフィスを設置しました。また同ビルに、富岡町と連携し、地域課題解決に向けたオープンイノベーションの共創拠点である「とみおかワーキングベース」をオープンしました。
更には10月に、須賀川市中心市街地の活力や魅力の向上、持続的に発展するスマートなまちづくりの実現に向け、須賀川市中心市街地に位置する須賀川ビルに、地域内外の多様な人材の交流促進を目的とした地域交流創造施設「須賀川みらいラボ」をオープンしました。
こうした地域とのオープンイノベーションの共創拠点を活用し、地域活性化に向けたワークショップの開催等、産官学連携した地域づくりの取組みを進めています。ぜひ電友会のみなさまにも、様々な機会でご利用いただければ幸いです。
世の中のデジタル化は加速化し、自治体をはじめ地域の企業からも我々NTT東日本グループへのデジタル化、DX(デジタル・トランスフォーメーション)に向けた支援に対する期待も大きくなってきております。こうした中、昨年、NTT東日本グループは、パーパス(存在意義)として「地域循環型社会の共創」、ビジョン(なりたい姿)として「SOCIAL INNOVATIONパートナー」を掲げました。私たちが日常業務で取り組んでいるICT化による業務効率化の応用や、デジタル化による課題解決事例を数多くお客様へ提供することにより、お客様のデジタル化やDXの後押しができます。今後もNTT福島グループは、通信事業で培ってきたノウハウ・アセット、地域とのリレーション等を活用し、デジタル技術による地域課題の解決や価値創造、まちづくり等の取組みを通じて、福島の復興・再生に貢献してまいります。
結びに、福島地区電友会の益々のご発展、会員の皆さまのご健康・ご多幸を心より祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。